一昨日、スライム活動しているときに、スライムを頭からかぶったAくん。
翌日学校まで迎えに行くと・・・・。
「あるくでは思い通りにならない、勉強もしなくてはいけない、他のところ行くんだ。」
そういって、スタッフと目を合わせないようにして、他のデイに通いたいんだといいました。
スタッフが、Aくんと会えなくなるのはさみしいと伝えると、Aくんは「いや明日はあるく行くよ。その次もその次も。でも、今日は新しいところ。今日は勉強いやだから」と言います。
Aくんは人や物にあたったりしません。でも、こういったときのAくんの行動での表現は
自分を使って、(自分の顔に何か塗ってみたり、手足を汚してみたり)溜飲を下げます
それと、その場所から極端な回避行動をしようとします。
ここ数日気になっていました。
他の子と比較して自分を有能だとアピールしてきたり、本当の気持ちを分かってほしくてわざと違うことを言ってみたりといった試し行動。
今日はとことん向き合う必要があるなあと思って、学習時間、Aくんの思いを聴いてみました。
Aくんには自分の夢、将来のビジョンがあります。それには継続的な学習が必要です。
A君くんの思いは・・・・・。
・楽な簡単な学習がしたい、好きな勉強だけ。でも勉強は嫌いじゃない。
・できないまま、わからないままで終わるのは嫌だ。
・やらなかったらやらないで落ち着かない
・大学入るのに本当に勉強が必要なのか?
・他の子は遊んでばかりなのに自分はどうしてやらないといけないのか?
そんな思いを吐露。
学習に関しては今やっているのは国語力をつけるための学習。Aくんが好きな研究職につくためには、読解力が必要。あるくではそのお手伝いをしています。
Aくんもわかってはいます。人に言われたからやっているわけではないこと・・・。
葛藤
しているんですね。
自分自身と。
その後、廃材プロジェクションマッピングや、ふざけごっこ遊びをスタッフとしました。
バレンタインのチョコ作りの話も。
スタッフ全員Aくんのことが大好きであることを改めて伝えました。
するとAくんは「僕はそれほどではないよ」と返してきました。
スタッフは、子どもは愛を受け続けるだけでいい。それに応える必要はないことを伝えました。
あなたがどうあろうが、私たちはあなたが大好きであること・・・・。
あなたがあなたでいること、それだけで愛される存在であること。
かなり遅い時間まで残って学習も終えることができました。(週末だったので)
ずいぶんと遅い帰宅になりました。
車での帰宅途中、車内でたくさん一緒に笑いました。いつものようにキラキラのビー玉のようなまなざしに戻ったAくん。
毎日の学校で頑張って、疲れて、あるくでも少し頑張って、いろんなカタチで自分を表現して、遊んで、信頼できる人と大笑いする。
心が荒れたときもやみそうなときも、だれかがいて支えてくれる。
彼がこの先の人生で葛藤しながらも頑張り、歩んでいく道はもしかしたら茨だらけかもしれません。
あるくで過ごす日々は彼がエネルギーを取り戻すことができる原体験であったらいいなあと切に願います。
放課後等デイサービスは楽しいばかりのところではありません。
時にはその子と対峙することもあります。
その子が大人になっても必要となる生きる力、そしてその子の潜在ニーズも掘り起こしながらスタッフ全員で援助していきます。
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